フィアット500Cツインエア「所有欲が満たされる車」
今ぼくが乗っている車はEクラスとカイエンだけど、実はコンパクトな車も大好き。
フィアット500もすごく好きなコンパクトカーで、実家の父が乗っていた頃は帰省のたびに良く乗らせてもらっていた。
ちょっと調べてみたら3代目500のデビューは2007年で、今から15年(!)前。
少し前に化粧直しがされたけれど、個人的にはマイナーチェンジ前の灯火類が好き。
今見ても古さを感じないし、素直にかわいいと思えるエクステリアデザイン!
父親の車はシングルクラッチのセミオートマ。
そして、残念ながら最近生産中止になってしまった990ccのツインエアエンジン。
このツインエアエンジンがまた楽しいエンジンだった。
アイドリングの音はまるでオートバイ。
文字にすると、トコトコトコ……という感じ。
基本的に頼りないエンジンだけど、フィアット500という車のキャラクターにとてもよくマッチしていたと思う。
アクセルを踏んで回転数が上がるにつれて、エンジン音も高まってくるのだけれど、全く刺激的でも官能的でもなく(ほめてます)、ただただオートバイ・それも実用車系の音で「がんばれ!」と応援したくなってしまう感じ。
大してスピードも出ないので、ヨーロッパ的についつい高回転域を多用して乗ってしまう。
ちょっとクセのあるセミオートマだったけど、マニュアルと同じようなアクセルワークを心がけて変速すれば、シフトショックはそれほど気にならない。
オートマモードもあったけれど、圧倒的にマニュアルモードが楽しい。
乗り心地はそれなりで、特に後輪の接地感に乏しく、荒れた路面では少し神経質だったように記憶している。
だがしかし!もともとぶっ飛ばす性格の車ではないし、それを補ってあまりある魅力のある車だった。
どんな車が横に並んでも引け目を感じることもないだろうし、自宅のガレージや外出先の駐車場に止まっている姿も愛おしい。
車を所有する喜びを感じさせてくれる名車だと思う。